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[コメント] ゴジラvsビオランテ(1989/日)

湖の上に屹立するビオランテ。「これはふつうの植物ではない」……見りゃわかります。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







見た目ではわからないあれの成り立ち=ゴジラ細胞やら娘の細胞が混ざっている、ということを博士は言いたかったんだろうけど、あの場であれを目撃した人たちにとってみれば、なんだかとんちんかんなことを言っているようにしか聞こえない。ビオランテの触手に襲撃された被害現場で、博士が「大変なことが起こるかもしれない」と言うのも、今後起こり得るもっと規模の大きな災厄を想定して言ってるのだと思うが、「自分で作っといて無責任だなあ」という印象を受けてしまう。博士が狙撃された直後の三田村さんとスーちゃんの会話「ゴジラは海へ、ビオランテは空へ」「そして私たちはアメリカへ」っていう唐突さ。さっき知り合いが撃たれたばかりなのに…そんな会話するわけない!

結局、物語を進行させるための説明台詞だから、その場で交わされる会話としての現実味がなく、結果ドラマのウソくささにつながる。「怪獣モノ」だから台詞の推敲もこの程度でよいだろうというところでとめてしまったのかもしれないが、むしろ怪獣モノという大ウソこそ、人間のドラマでの迫真性は大事なのでは?

「私は悪名高き大河内財団の娘で、あなたは良識ある研究所の若きエース。あなたはロミオのつもりでも、私はジュリエットを演じるつもりはないわ」なんて台詞、ふつうのドラマの脚本だったら書いてないでしょう、監督?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)すやすや[*] tkcrows[*]

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