[コメント] 阿賀に生きる(1992/日)
表向き、笑いあり涙ありの人情映画が見せる、冷徹な瞬間。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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笑いの中にも、冷徹な感じをさえ受けるのは、この映画が実際に生きている人を観察する姿勢を決して崩さないからであり、例えば魚がつれるかどうかという瞬間、つれなければ、おじいさんが傷つくだろうというそのときでも、カメラは動じることなく、その状況をとらえる。そこには、決定的瞬間を逃さないようにしようという野次馬根性もなく、かといって、暖かく見守っていようという和やかな視線もない。ただただ、今起こっていることを見つめるだけなのである。この残酷さは、この映画をある種、ストイックな雰囲気に包んでいる。
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