コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ミッション:インポッシブル(1996/米)

この映画、おバカな細部が結構あって、笑えるというか、幼稚で困ってしまうのだが、でもアクションシーンは見捨てられない演出も多々ある、というアンバランスな映画なのだ。
ゑぎ

 良いと思った点。まず、冒頭のプラハのシーケンスの展開には驚かされる。詳しくは書かないが、こんなことになるとは!という感覚が半端ない。このシーケンスの中では、大きな水槽のあるカフェでの脱出劇、その外連味も買う。あと、中盤のアクロバティックなハッキングシーンもいいし、ラストの列車とヘリコプターを使ったアクション演出も、よく見せる。全般に俯瞰仰角の視点転換の演出はこなれたものだと思う。ヴァネッサ・レッドグレイブが出てくるシーンで、2人の人物の、極端な仰角での切り返しが試みられていて、こゝも面白い画面だと思った。

 おバカな演出では、例の指令伝達した媒体が自動的に証拠隠滅するヤツ(律儀に煙が出る!)が目立つのだが、まあこれはギャグみたいなものなのだろう。それ以上に、トム・クルーズの幻影による、ジョン・ヴォイトエマニュエル・ベアールにすり替わるという納得性を欠く演出や、クルーズの想像をイチイチ画面で見せる場面を上げるべきだろう。あと、走る新幹線(TGV)のロングショットから、その窓への寄りのカメラワーク。こゝまでCGでやるなら、窓のすり抜け迄やって欲しい。

#トム・クルーズが、PCからインターネットを利用するシーンがあるが、製作当時は、USENET(NetNews)の世界だったのだ。Webの時代(Webでのインタラクティブな世界)はまだ到来していない。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。