[コメント] ニュー・シネマ・パラダイス(1988/仏=伊)
映画を見終った人むけのレビューです。
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アルフレードから主人公への言葉って私の中では最初から違和感があった。 「お前はもっと大きな仕事をする男だ」「村を出て外に行くべき」「村には帰ってくるな」などのセリフ。 主人公もしっくりこなかったけど、アルフレードを信頼していたから、その言葉に従ってたんだろう。
エレナと再開して、実はアルフレードが手を回してたから二人はすれ違ったということ知って、主人公はさらにアルフレードがわからなくなったようだし、私もわからなくなった。 なんでそこまでして、アルフレードに村を出て大きな仕事をさせようとするのか。 だいたい、勝手に裏で手を回すなんて、あんまりにも独りよがりじゃないか。 ずっと、「なんかしっくりこない映画だな……」ともやもやしながら見てた。この時点では★1〜2だろと思ったほど。 そんなことをされてたと知って、アルフレードを信頼して言葉に従ってきた主人公は、自分はこれでよかったのか、と疑問を持ったと思う。
だけど、ラストシーンで全部納得できた。 しっくりこなかったセリフも、独りよがりな行動も、理屈があったからじゃなくて、愛情の大きさゆえだったんだな、と。 キスの嵐には理屈なんかどうでもよくなるほどの、愛情を感じたのだった。
あれを見て主人公が泣いているのは、意味はわからなくとも、アルフレードを信じて村を出た。それゆえに手に入れたものもあるけど、失ったものもある。でもアルフレードを信じたことだけは自分の人生で間違ってないと思えたからだろう。
と、このような解釈で傑作扱いしている。見方があっているかはわからないけど。 映画への愛に関しては、愛というより親しみに近いものだと思った。
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