[コメント] 名もなく貧しく美しく(1961/日)
思ったより泣けなかったが、二人の生活を実に丁寧に細やかに描いている。二人が手話で会話するシーンは、字幕と林光による静かな音楽という、ともすれば地味で眠くなるような演出だし、戦後を舞台にした猥雑な風景の映像なのに、まるでフランス映画のような美しさ。もちろん、高峰秀子と、一言もセリフの無い小林桂樹の人並み外れた精緻な演技力も、一助となっている。['07.11.24新文芸坐]
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