[コメント] 地下室のメロディー(1963/仏=伊)
序盤から中盤は蛇行運転をしているが、クライマックスの緊迫感と秀逸なラストシーンは特筆モノです。(2008.12.29.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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渋いジャン・ギャバンと格好良いアラン・ドロン。二大俳優の魅力をそれぞれしっかり伝えようとしているぶん、本筋から考えると脱線が多い物語に思える。
それでも、プールサイドで女をひっかけようと策を練るドロンの様子など、やはり格好良いものだから何ともし難い。美女ふたりの背後に回りこんで場所を取り、クールに酒をおごるもあっさり逃げられてしまうというチャーミングなエピソード、これがすごく印象的でした。
この映画が本領を発揮するのは、やはりクライマックス。『死刑台のエレベーター』でのマイルス・デイビスの即興ジャズもそうだが、モノクロのサスペンス映画にシャレた雰囲気のジャズはすごくフィットします。静かな緊迫感を演出してくれる。金庫に入るまでのじわじわと迫る緊張感、見事な味わいがありました。
そして、ラストシーン。プールを間に、切なく哀しく悔しそうな表情でじっとしているギャバン&ドロン。プールに浮かんでくる札束を眺めるふたりの姿がとても印象的。素晴らしいシーンというのはイメージとして頭の中に残るものだが、このラストシーンはまさにそういった類の秀逸なシーンである。
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