[コメント] 許されざる者(1992/米)
葛藤の克服というカタルシスを放棄する開かれたドラマも各主題への求心力が希薄にてSO-SO
ここまでイーストウッド映画を観てくると、その独特の主題に対する解決もしくは主題から抽出される情動性の度合いにおいて、当該作品の明暗が決定付けられるという特徴をもっているが、本作では、その主題を突き動かすプロットづくりの緻密さを欠いた予定調和の仕事が致命的な痛手となっている。もはやイーストウッド映画の常連なら誰もが予想できる主題とモチーフなのであるから、せめてその主題の掘り下げ方に新たな試みを見せるかもしくはプロットの展開方法に新境地を見せるか、いつものイーストウッドらしいよい意味で期待を裏切るトリッキーなプロットワークが見られず、鳴かず飛ばずの印象である。
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