コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 南部の人(1945/米)

くじけそうな時に見ると勇気づけられる希望の映画。
たわば

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







人間つらい時こそ家族が大切、というシンプルながら力強いヒューマンドラマ。家族とは社会全体の事にも言え、みんなが助け合って初めて社会という家族が成り立っているのだという、ルノワール流アメリカ版”大いなる幻影”とも言える作品だと思った。

またこの映画は、私の大好きなヴィスコンティの『揺れる大地』に大きな影響を与えてる事がわかった。独立を夢見て実行するが自然の前に敗北する。が、家族の愛で立ち直るという基本構造が一緒なのだ。最大の違いは主人公が退廃的になるかならないかと言う点。ヴィスコンティは主人公の退廃に映画の半分くらいを割いて描き、ルノワールの主人公は5分で立ち直る。何に重きを置くかで作家性の違いがよくわかる映画なので、ぜひ比べて見てほしい。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。