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[コメント] 草の上の昼食(1959/仏)

自分の中に血が巡るのを感じた。
なつめ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







教授と娘は同じ「草の上の昼食」の場にいながらも微妙にすれ違う。山羊を連れた男が笛を吹いて突風が巻き起こったことでやっとちゃんと出会える。水浴びしている彼女の姿を見ていきなり恋に落ちたんだろうけど、実際にそれをはっきりと感じたのは、事が終わってしばらくし、バイクに乗った時の「君の名は?」「ネネット」というやり取りを聞いた時だった。二人の顔はすっかり恋モード、特に堅物教授の顔が堅物なのに恋の顔になってるんだー。バイクで走るあのシーンは本当に素晴らしい!

堅物らしい不器用なあぶなっかしさで行動をおこしてゆく教授は喜劇的ではあるけれど、だからこそ、そのまっすぐさで行動を起こせたのだとも思う。

ラスト間近、針と糸を持たない女とそれを持つ女というわかりやすさはどうかなあと一瞬思ったものの、自分の身体の中で血がぐわーっと巡るような高揚感を否定できず、最後の教授のセリフに「ウワー、かっこいい!」「なんてしゃれた映画なんだろ!」と絶叫してしまった。

(評価:★5)

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