「危険であることを知ったとき、それはすでに危険ではない」とシャーロック・ホームズは言いました（私の記憶が正しければ）。なぜこの映画がこれほど怖いのだろうと考えたとき、この言葉を思い出しました。

言葉で説明できないものが本質的に持っている理不尽な怖さをこの監督は良く知っています。それをこうしたからああなった、と理解することで恐怖を消化できる映画ではありません。何故なのかわからない映画であり、観客は逃げ道を断たれているのです。

ところどころにチープな部分が見え隠れしますが、本当に怖いと思えた映画です。