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[コメント] 続・男はつらいよ(1969/日)

シリーズ2作目にして初めてお目見えする寅次郎の夢は、実に儚く切ないものだった。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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そしてその夢以上に切ない実母(ミヤコ蝶々)との再会と思いきや、ラストその母と共に橋を渡る寅次郎。ああ、そうだったんだ、よかったなぁ…と安堵したこの耳に、最後、亡父にあてた佐藤オリエ(好演!)のナレーションが響く。「でも、そのお父さんはもう、いないのね…」。喜びと悲しみとが入り混じる見事なラストだと思った。泣いた。

泣きのシーンだけでなく、細かい笑いも最高に楽しかった。おなら、転倒、カップルの邪魔(男の頭に鞄の角)、とらやでの「お母さん」に関するギャグなど、大小様々な笑いが実に効果的だった。

あと、酒を呑んで酩酊する東野英治郎に関しては、山田洋次も松竹の監督として絶対に撮ってみたい画だったんだろうなと思った。

さらにさらにミニスカートの倍賞千恵子の可愛さ!

本作が撮られたのは、1作目がヒットしたからではなく、たまたま「とらや」のセットが残っていたからというエピソードも楽しいが、それ以上に後々続いていくシリーズの原型が固まった作品としても大いに楽しめる傑作だと思う。

(評価:★5)

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