[コメント] 木と市長と文化会館 または七つの偶然(1992/仏)
田舎LOVE論が政治主導で内容は進んでいくのに緊迫よりも緩やかな山道を画面と共に一緒に歩いている感じ。またエリックロメールの山頂の描き方が和やかで山頂に来る価値がある思いにさせてくれる何度も来たいハイキングコース。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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フランスの農業国の誇りがオブラートに包まれながらも痛烈に的を射る言葉の光で建物と草原と人と動物を照らし見事な作品に仕上げている。エリックロメールの田舎を愛する本気の気持ちが全面に出ていて、真剣に耳を傾け目を開き見入ってしまった。
恋愛映画じゃないとおっしゃるかたもいるかと思うが実は恋愛。恋愛は恋愛でも左と右の恋愛物語であり、その二人の象徴として子供と市長の愛の対話を持ってきて、ロマンチックにラストに二人の花が開花したシーンを持ってきたのだ。いやはや左も右も保守も中道も社会も民主もその他も境界線が主張の違いが薄れている現代の流れの中で人間はどのようにうろたえながら前に進んでいくのかも同時に描いたエリックロメール恐るべし。
2002/7/18
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