[コメント] グランド・ホテル(1932/米)
大女優の共演、ところが同じシーンに出演しているカットはひとつとしてなく、共演が対決になってしまっている。これは当時、MGMの大スターだった二人の確執が生んだとてつもないドラマであり、この群像劇、群衆劇。ホテルという空間に去来す渦巻く人生、その縮図、いずれもが複雑怪奇。誰もかような映画を撮影することなどできまい。あり得まい。
そんな大きな目玉とも言える共演の中で、この作品を支えているのは会社の経理係で自暴自棄になっている役のライオネル・バリモアだろう。彼とクロフォードがお互いを理解しあうエピソードは秀逸で、この映画のひとつのクライマックスを迎える。
MGM、豪華絢爛、大女優の共演と『グランド・ホテル』スタイル。見事な宝物だろう。
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