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[コメント] ウホッホ探検隊(1986/日)

ロボットにラジコンに柴田恭兵陣内孝則斉藤慶子鈴木さえ子の打ち込みシンセとよくもまあこんなにバブルの記号を並べたものだ。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







無論、監督はこれに自覚的で(シンセ以外)、墓地に被さるように聳える観覧車が印象的、これに抗するように最後には子供とキャッチボール始めたりするのだけど、それも含めて何か単純。時折トリッキーになる撮影はつまみ喰いに見えて一貫性を欠き、根岸演出では珍しい。十朱幸代の運転するフロントガラスに赤信号が重なるショットなど上手いものだが。

話は芳しくない。三角関係の対決の件など、も少し抉る科白はなかったものか。「モラル」に戻る戻らない、などという論点で十朱を語るのは退屈。

収束は酷い。子供たちは母に向き直り、藤真利子(バブリーに好演)は田中邦衛を振り、柴田恭兵は云い寄る、という十朱の願望が次々と具現化される訳で、女性作家特有のナルチシズム剥き出しでいかにも間抜け。好きにしてくれと云いたくなる。田中が阿呆にしか見えない。

離婚した相手と再婚、という実例を知っているのだけど、微笑ましい顚末だったよ。本作よりずっと面白い。

(評価:★2)

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