[コメント] メキシコ万歳(1931/露)
メキシコの天上的生活がテンション高く語られ、ブニュエルのメキシコとえらく違うものだと思わせられる。何にせよ未完成作品で残念。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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メキシコの天上的生活がテンション高く語られ、ブニュエルのメキシコとえらく違うものだと思わせられる。なんにせよ未完成作品。
女権制社会であり過去と変わらぬ生活をする地上の楽園という側面が強調される。終盤にには農園主の初夜権行使と復讐という寸劇で階級闘争がちらりと謳われる。この際の銃撃戦は独特のユーモアがありゴダールっぽいものだ。この闘争が短いのは残存フィルムの関係なのだろうが惜しい。
聖処女の祭り(「古代の女神の祭りじゃないのか」とナレーションで茶々が入れられるが)と死者の日の祭りで、メメントモリ系列のシャレコウベが何度も描写され、変な面長のお面も出てきてこれがやたら盛り上がる。メキシコ人は死を克服しており、恐れず、あざ笑いすらするのだと云われる。サイレントから継承された極端なアングルはこういうときに効果的だが突き抜けず、この点もまだ未完成なんだなあと思わずにいられない。
一方、闘牛の辺りは長いばかりで退屈。竜舌蘭からプルケの製造法付きで個人的に勉強になった。
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