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[コメント] 極道の妻たちII(1987/日)

前半の小ネタはいろいろ面白い。掴みの、周囲をビビらせる奥さん連中の海岸バス旅行とか、藤岡琢也への嫉妬に狂って包丁を剥いていたリンゴに突き立てて去る十朱幸代(定番)とか。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ポーカーに真剣になって足袋を脱ぎ捨てる草笛光子とか、月亭八方の嫁が亜湖とか。指失って慌てる木村一八というネタは使い古しでさすがにもう怖くない。かたせ梨乃の娘の子役はやたら可愛い。村上弘明にやくざの役はちと無理筋っぽいのだが、十朱の前では紳士なのにかたせの前に出ると突然ダアダアになる造形は面白かった。

そんななか私的ベストショットは冒頭の、お婆さんが飯喰っていたらユンボが背景の壁破壊する地上げの件ト。森崎『男は愛敬』が思い出されるが、あれよりも迫力があった。二階だし。

後半は定型だが、ドンパチせずに軽トラで去る十朱一家というラストは哀愁(『セーラー服と機関銃』っぽくもある)。もう任侠映画の時代でないのは、デジタルな画像処理や和田アキ子のバブリーな歌で明らかで、出ている俳優はかつての東映全盛期の処理をさせられているようにも見える。十朱の関西弁はとてもいい。和歌山ロケの映画は珍しいのではないだろうか。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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