[コメント] デリンジャー(1973/米)
結局ジョン・ミリアスはこの処女作を超える映画を撮れなかったと誰もが感じる一抹の寂しさを禁じ得ない作品。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
風景も筋も『俺たちに明日はない』に酷似なのだが、アメリカン・ニューシネマの原点であり映画史に燦然と輝く『俺たちに明日はない』に比べこの『デリンジャー』の落とした影は薄い。しかし私は『デリンジャー』が勝るとも劣らないと確信する。(というか『俺たちに明日はない』をあまり認めていないということもありますが)
この映画の傑出している部分は何と云っても脇役達の死に様だろう。前半はドライな実録タッチの演出が続くが、ラスト近くで仲間が次々と殺されていくシーンになって矢っ張りセンチメンタリズム大好きのミリアス節が全開となる。しかし一つ一つの殺害シーンが忘れられない。若きリチャード・ドレイファス演じるベビー・フェイス・ネルソンの死にかぶさる雲雀の声!スティーヴ・カナリー扮するプリティ・ボーイ・フロイドの死に様の爽快さ!そしてハリー・ディーン・スタントン!
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。