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[コメント] ジャッキー・ブラウン(1997/米)

原作に手を加えたタラ映画ならば、この作品は充分水準に達しているだろう。語り尽くされた陳腐なネタを補うのは後半の「計画実行」であり、その結末だ。番外編としか思えないデ・ニーロブリジット・フォンダのアホっぷりにも注目。
ナッシュ13

元々は白人女性が主人公だった原作を、タランティーノが黒人に書き換えることで出来上がった本作品。金にまつわるエトセトラ…なんて作品はハリウッドに溢れかえっている。しかし面白いのは主人公が中年の黒人女性であることや、また主犯がサミュエルだったりすることが最大の要因。ヤク中の娘然り(フォンダは結構なお歳ですよ!)、シャバに出たばかりのマヌケ中年デ・ニーロ然り…普通とはまるで違うベースキャラクターが生きている。

よくぞ、このネタで2時間半も必要としたよなぁと思ったが、不思議と鑑賞中は退屈することなく最後まで観れてしまった。これはまさにタラ演出なのかな?確かに純度100%のタラ映画ではない分、『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』と比べるのは多少無理がある。パンチ力に欠けるのも当然だ。

しかし原作をここまで自分の色に染めることが出来てしまうタランティーノ。

恐るべし。

(評価:★3)

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