オウムという宗教を内部からとらえたドキュメンタリーは作ろうとする作家がいなかったのでこの映像は大変貴重だ。一番の見所は「音楽」が挿入されて公安がオウムの一人を「公務執行妨害の現行犯」で逮捕する瞬間である。なんというか「自作自演」にも程があるというか非常に見苦しい現場が収められている。

　荒木広報の足から「カルマが出てきた」という。あれは水虫の類で容易に説明がつく。カルトの人が怖いと思うのは「科学的事実を全て宗教的に証明」しようとするところだ。オウム食が不味そうなのは美味しそうに見えてはいけないからなのだろう。「最終的には食べなくても生きられるようになりますよ」と言ってた信者は１０年後の現在どうなっているだろうか。