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[コメント] 見知らぬ人でなく(1955/米)

ロバート・ミッチャム演じる医師の人生ドラマのような見方だったらかなりの良作だが、これを普通に恋愛映画として見ると評価難しい。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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医師になることが最大の夢の男が自分のことが好きな女を利用して医師になるが1人でやって行く事のこと大変さや女の愛情を知り心の成長をとげるまでの姿を描いた映画。

上映時間は2時間半と長いが前半のルークの異常なまでに夢を追う姿からは後半の展開は想像出来なかった。前半はルークの夢のために利用された女クリスティーナの復讐劇と思ったが後半はよくある病院系ドラマのような展開になる。この映画の見どころとしては手術シーンで特にすごい設備を使うとか派手な演出がないのに緊迫した状況を上手く伝えるいる点。特にラストの病院長の手術シーンは非常によくできている。

ただ映画としてどういう内容なのか割り切れないのが難点。前半からは後半の展開がさっぱり伺えないし恋愛ドラマとみても伏線はあまりなく作りが中途半端。またルークが医師になるまでの病院学校でのシーンがストーリーと思ったより関係ない割には、やたらに長いのはさすがに苦痛。キャラも前半は出番が多かった親友のアル役のフランク・シナトラが重要な役割なのに後半まったくといっていいほど出て来なくなるのは気になる。クリスティーナ役のオリビア・デ・ハビランドはいつもより演技が控ええめでなんか物足りない。その分ロバート・ミッチャムは後半いつも演じる男のような非情さがなく、違った一面を見させてもらった。

映画としては『民衆の敵』のように主役キャラへの設定にこだわりすぎて他のキャラとのバランスが悪くなってしまったが、ストーリー自体は前半度外視で見ればいい出来なのでキャラ設定の雑さや後半のストーリーの方向転換が性急すぎなのは気になるがルークの医師としてのドラマとしてみれば、それほど気にならない。

総評として、緊迫した手術シーンは地味ながら見せ方が上手く必見。一人の医師の人生ドラマとして見ればなかなか楽しめる作品。

(評価:★4)

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