[コメント] 真実の行方(1996/米)
脚本の見事さ、このどんでん返しは予想できない。役者陣は貧弱だが、映画の筋の面白さで見ごたえ十分。二度見ても面白いかもしれない。最後はぞっとする。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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二重人格を逆手にとるようなどんでん返しは面白いですね。
主役を弁護士にしたというのも落とし穴です。
そして冤罪っぽい容疑者エドワード・ノートンが実にうまい。
ラストの変身ぶりには驚かされます。
人間は誰にでも二面性があるものですが、その多面性を従順に見過ごしていると、果たして本当の自分がどれなのかわからなくなる場面がありますね。
所詮人間のアイデンティティは他者があって成立するものです。
この不思議な映画のラストは驚愕の真実をつきつけられるものですね。
二度見ると、この映画、より面白い。
冒頭のシーン、パーティで聖歌を歌っている人物の中にエドワード・ノートンがいるんですよね。
ドキッとします。
そして、裁判になったときの女性裁判官もあのパーティで主人公とすれ違います。
そうやって冷静に冷静に何度か見ていると、
「なんだ、この映画に出てくる人物は全員多重人格じゃん。」
という事実に直面するんですよ。
主人公の弁護士にしても、対峙する元恋人の女性弁護士。(禁煙できません)
裁判官だって、裏で酒飲んでる。
神父だって誰だって、みんな多重人格者だ。
そういう意味では、このラストで本心を打ち明けた容疑者がもっとも自ら多重人格を自覚した「役者」だったということですね。
こわーーーーい映画でした。
2010/11/21 自宅
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