ダニー・デビートの特殊メイクが秀逸で、とんがり鼻にずんぐりむっくりの身体でかなりペンギンっぽく見えるんですけど、とにかくそれを活かしきるカットが少ない。もっと斜めや横からペンギンを撮ってほしいと思いました。

内容的には、キャットウーマンやペンギンの破綻した性格が描き切れておらず、ふたりの「敵の敵は味方」みたいな関係が稀薄に感じられました。バットマン自身も薄味な感じがしますし。

セリーナのときとキャットウーマンのときとで表情が変わるミシェル・ファイファーは魅力的に映りました。とくに眼の持つ色合いの変化がスゴいと思います。

「じつは俺様が真の悪人」ってな役どころをクリストファー・ウォーケンが好演。腹黒さが秀逸で、どんなときにも存在感がありますね。