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[コメント] モンタナの風に抱かれて(1998/米)

モッタイナイ。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







モンタナどころかモッタイナイ映画である。

前半から中盤にかけては、娘と馬の喪失感、そして再生というドラマを大自然をバックにゆるやかなリズムで見せていく。そのリズムがレッドフォード監督の手堅い、丁寧な演出と相まって非常に心地よく、凡庸な言い方ではあるが、いい映画を観ているなという充足感におおわれる。しかし、二兎を追うものは一兎をも得ずとはよく言ったもので、後半の不倫話の切り替わった途端、その話が2人の中で盛り上がれば盛り上がるほど、私の心は映画から離れていった。そんな中に再度娘の乗馬場面をもってこられても、いまさらどのような感情を抱けというのか、私には理解できなかった。

料理には調味料のさじ加減というものが大切だと思うのだが、本来かくし味であるものが表面に出てきてしまう料理ほど困ったものはない。やはりかくし味はかくし味として 素材のよさを引き立てる程度にとどめるるのが良い料理人というものであろう。

(評価:★3)

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