[コメント] 死国(1999/日)
思わずビデオを巻き戻してしまった、このシーン。観客の視線まで計算していたんだったら、それはそれですごいことだと思う。→
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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夏川結衣が再会した筒井道隆と、川原で二人っきりで話すシーン。夏川結衣が東京での生活を話し続けているので、注意は彼女に向く。彼女が「文哉君は?」と筒井道隆を振り向いたので、それにつられて視線を移す。そこで初めて気付いた。あれ、向こうに誰か立ってる。
いつからいたんだ?とビデオを巻き戻すと、夏川結衣が話している間中、ずーっと映っているではありませんか。話している夏川結衣に気を取られて、気付かなかった。
夏川結衣にあわせて観客が視線を移動させることまで計算にいれてたのかな。そうだとしたら、なかなか計算深い。(同時に、その計算深さを、脚本にも向けてくれれば、とも思う……)
もしこれを映画館で見ていたら、と想像してしまう。隣のカップル「ねえ、後ろに誰か立ってない?」「えー、どこどこ?」僕は、うるさい人たちだなあ、と思いながら、初めて向こうにピンボケ幽霊が映っていることに気付く。
ピンボケ幽霊といえば『女優霊』が有名だし、それが公開されたときにも、映画館では上のような会話がされてたのかもしれないけど、『死国』のこのシーンは『女優霊』よりも印象に残った。
……それとも、すぐに気付かなかったのは僕だけ?
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