まあ悪くもないし良くもない普通の映画。キャメラはいいし、暖色系の色つくりもうまい。演出だってあの礼拝堂（？）のシーンなどなかなかのもの。また、旅先で代書屋始めたあたりもそれなりの転換を示していて冴えがあった。しかし、前半部のおばさんの性格が少し悪すぎて後半の間に違和感ありすぎ。『キッド』や『長屋紳士録』を引き合いに出すまでもなく、家族のいない大人と、親のいない子供を中心にすえた映画は、結末こうなるのがわかっているわけだから、もう少し人のよいおばさんにして、古臭くていいから思い切りメロドラマにして盛り上げてほしかった。