[コメント] セントラル・ステーション(1998/仏=ブラジル)
バスに乗らなくても。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ドーラは、追手から逃れるためにジョズエに同行したんだと思ってた。ジョズエの母も父もお互いを待っていたことが届かない手紙でわかったし、兄弟ともうまくやれそうだという判断からジョズエを置いていったんだろう。でも、一つ前の家族の状態が現実だとしたら彼女はどうしたんだろう。その時のジョズエの表情をドーラは見たか? 彼の母が亡くなり、父が生きているとなれば心情からは届けたい。でも、血縁者のもとへ届ければいいってものでもないし、自分が一緒に暮らせばいいってものでもないんじゃないか? 人に売ってしまうのも、人のところへ届けるのも、その人の人生への関わりかたからすれば、そう違いはないような気がした。人の人生を引き受けるって「人助け」の範囲を超えるものだし、そんな簡単なことじゃないと思う。じゃあどうすれば良かったかなんて、私にだってわからない。ただ、丸くきれいに収まったようなものを見せられたって、それはたまたまラッキーなだけだよ、とか、ドーラの自己満足だよ、などと、なんとなく醒めてしまったのだった。
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