[コメント] ホームドラマ(1998/仏)
愛に飢えた家族の顛末が事細かく、素晴らしい描写でフィルムに記されている。見ていて驚くこと数多くあるが、その驚いたことが実際どうなのかと言われれば、非常に人間的で健全な態度だと言えまいか。
ネズミを牢から出して自分を解き放つ登場人物の表情に、ゾクゾクと鳥肌が何度も立った感覚。
感情をオープンにし人と接することに塀を設けない姿に、凄く見ていて憧れるのは、日常がいかに非人間的かを表しているかのようである。そして動物であるネズミが象徴するのは野生であり、人間の姿。社会牢、家族牢、世間牢、普通的生活牢etc.な数多くの牢の鉄格子に囲まれ呼吸をすることを薦められている人類に対しての一つの光明をしっかりと描いたところに、フランソワ・オゾンの素晴らしい才能が描かれている。
また、フランソワ・オゾンを育てた土壌である、世界各地の固有の文化が混在するフランスの持つ本能の魅力が確かに映り込んでいる点も見逃せない。
2002/12/18
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