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[コメント] 恋におちたシェイクスピア(1998/英=米)

途中までのアレンジ具合はなかなかに良い。しかし、劇中劇の『ロミオ〜』しかり『十二夜』しかり、素材に負けてしまって、本編が霞んでしまった感あり。
chilidog

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いや、なにも悲劇にしろとかハッピーエンドにしろとかいうのではない。女王の名采配のオーラが強すぎるため、ヴァイオラ、シェイクスピアさらに悪役である婚約者の心理描写がかすんでしまっている。このため、劇中劇『ロミオ〜』のドラマチックな悲劇性に負けてしまっているのである。わざわざシンクロさせているのに。そのため悲劇的な展開というより、気のない男に新大陸へ連れて行かれる「後味の悪い」展開の印象が残ってしまった。結果、漂流で生き残るという後日談も、『十二夜』のヒロインであって、(リンクされた)ヴィオラの姿に重ねることができなかった。

とはいえ、笑いと泣きの微妙なさじ加減の入った、とっつきやすいアレンジは見るに値する。ぜひ活字のシェイクスピアにトライしてみたいものである。

ベン・アフレックは、主役がやりたかったに違いない>に持ち金を賭けたい。

(評価:★4)

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