とにかく脇役の豪華さがすごい！

まず完璧にマット・デイモンを食ってしまっているエドワード・ノートンがいい。チンピラにもなれない、ひょうひょうとした小者ぶりがなかなかうまく、ついついニヤニヤしてしまった。彼は大の嫌煙家。最初ノートンの役は、煙草を吸うという設定だった。しかし、彼が嫌煙家であるために設定を変えたのだ。そして、冒頭刑務所仲間からポーカーで勝った煙草をごみ箱に捨てるというシーンに変更された。この効果は良い方に現れていると思う。

そして、境地に陥った時の表情がなんとも言えないジョン・タトゥーロの存在感！

知性の中に垣間見える小心のマーティン・ランドーにしても、その表情の上手さ！

そして、そして、そして。 私の大好きなジョン・マルコビッチに至っては、なんと、ジャージだよ。しかも緑でだっさいの（笑）その格好でロシアン訛りのイングリッシュ。ドアの小窓から彼が覗くたびに嬉しくて仕方がなかった。

そして、彼らに目を奪われている間に、主演であるはずのマットの存在が消えてなくなりそうになるのがこの映画の最大の難点。どうやら役者としての幅の狭さを見せてしまったように思える。