[コメント] ビリー・ザ・キッド 21才の生涯(1973/米)
2005年版のみを鑑賞。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ペキンパーが死にゆく者の憐れみと、生きゆく者の苦しみを抒情的に切り取った映像詩。キッドを撃ったギャレット(コバーン)が自らの姿が映る鏡を撃ちぬくシーンや、キッドの指を切り落とそうとする相棒に拳を振りおろすシーン等が重なるクライマックスが特によい。絶え間なく流れるディランの歌も、フィルムから溢れ出る抒情性をより芳醇なものへと昇華している。
ただキッドを演じたクリストファーソンのだらしない肉体への違和感だけは終始消えなかった。それこそがリアルと考える向きもあるのだろうが、そんなリアルよりはビリー・ザ・キッドという伝説を伝説らしく描く画としての美をもっと追究してほしかった。その意味でコバーンのギャレットだけがより映える結果となってしまっているのが惜しい。
さらに言えば、これがバラードの撮影なら…というのは欲目というものか。
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