[コメント] 不思議の国のアリス(1951/米)
永遠にこの物語は語り継がれる。不思議なお話。永遠である。
この年アメリカでは『欲望という名の電車』、フランスでは『禁じられた遊び』が発表され、日本では小津安二郎の『麦秋』がヒットし、木下恵介が日本初のカラー映画『カルメン故郷に帰る』を生み出した年である。
お気づきの通り、全体的に戦後から脱却できない世界観と、その戦争を総括しようとする映画、『禁じられた遊び』もそうかもしれないが、戦争の影が見え隠れする時代。しかも映画館の映像はまだまだほとんどがモノクロ映画である。
かような時代に本作のようなファンタジーがどのようにして作られるのか?どういう理由でこういう映画が生み出されるのか?ほとほとディズニーの脳みそには驚かされるばかりだ。
半世紀を超えて、例えばうちの子供が積極的このような映画を見ようとする不思議、時代を超越した魔力、そしてこの映画が作られた時代、精神性、ポピュリズムとのギャップ、これらは正にこの映画同様不思議なスパイラルの中にあるとしか言えない。
今の時代にディズニーを正面から真剣に、商業的ではない立場で評価、もしくは考察できる者はいない。敢えてそれが”本能的に”できるのが子供、ということになるのだろう。
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