[コメント] シンデレラ(1950/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
幼稚園生のとき、みんなで交代で紙芝居を朗読することになって、この映画を紙芝居にしたものを読んだことを思い出しました。なんだかもうそれですっかり観たような気になっていて、実際の映画を観たのは初めてです。
「シンデレラ」って、受身の主人公の代名詞みたいに言われている。実際この映画も結構そう。自分からやろうとしたことはことごとくうまくいかなくて、結局は動物たちに助けられる。でも、いちばん肝心なタイミングで、ステキな「ひらめき」を見せる。それこそがたのもしい「お姫さま」の最大の強みだよなあ、とあらためて思いました。それは日頃から、身近な楽しいものに心を配って、生きる喜びを忘れないことから生まれるもの。
お掃除だってお料理だって子育てだって買い物だってお仕事だって人付き合いだって、いやだなあ、と思えばつまらない作業だけれど、「毎日を豊かにするもの」として、楽しくするのは自分の考え方次第。肩に力の入っていない「確信」…たとえば、吹いてゆく風が気持ちいいとか、ためしに作ってみたプリンがおいしいとか、は、なにより自分自身の人生を「しあわせ」なものにする。生きるうえでの足がかりがなかったら、どんなに遊んでいたって不幸(むしろ、生きれば生きるほど不安に……)。反対に、しあわせならば、「遊び」だってもっと豊かに楽しめる。
そんな、本当の意味でしあわせな毎日の積み重ねこそが、一見受身に見えて、かならず大きなうねりを生んでゆく。つまりそれが「魔法」っていうものなんですよね。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。