[コメント] マルクス一番乗り(1937/米)
ドラマ作品らしい起伏があり、これは『オペラは踊る』を上回るだろう。アナーキーな笑いは少なく、マルクス兄弟と周りの役者が華々しい演技を魅せてくれる。彼らに何を求めるかで見方が変わるが、喜劇とドラマの面白さが丁度良い按配。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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前半はおとなしい立ち上がりでマルクス兄弟さえもおとなしい。グルーチョとチコの馬券をめぐるギャグあたりから徐々に加速してくるが、爆発するには物足りない。一方で、しっかりラストまでの伏線を描いていく点が大きいのだろう。療養所を乗っ取ろうとする連中と、若いカップル。特に前作から引き続き登場するアラン・ジョーンズは4兄弟でいうゼッポのような役回りなんだろうが、彼のスター性と歌声の存在は言うまでもなく大きい。
マルクス兄弟の喜劇が炸裂するのは診療室のシーンとラストの競馬シーン。競馬シーンは実際の競馬場の映像が上手く繋ぎ合わせてあると思われ、「大規模」らしい臨場感がある。そのような舞台で兄弟が暴れ回るんだから面白い(笑)。やっぱりMGMと共に「映画」に徹してるんだな。ラストの爽快感なんか、まさにそれ。
他にもハーポのピアノ破壊とか、「オペラは踊る」でもあったチコとグルーチョの掛け合いなんかには笑わされたな、、。
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