[コメント] マルクス一番乗り(1937/米)
マルクス兄弟のギャグの爆発力は『我輩はカモである』をピークに下降線をたどってゆく。本作もその例外とはなりえていないのだが、それでもすばらしいシーンがたくさんある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まず中盤の水上バレエのシーンの見事さ。まるで鏡のような「反射装置」としての水面の使い方が実に美しい。マーガレット・デュモントを検査するシーンの診察室のセットが無駄に広いのも、異様な感じを生み出していて面白い。そして、この映画で最も傑出しているのは黒人たちを巻き込んでの狂騒ミュージカル・シーンだろう。この過剰さはマルクス兄弟のフィルモグラフィの中でも随一だ。ラストの「ええじゃないか」のような行進もカタルシスと幸福感に溢れていて最高。
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