映画会社主導の映画というのは、歴史的にもセットとか配役が派手でなければならないわけで、この映画もその一種です。

必ずしも記憶に残る作品とは思いませんが、力作ではある。それは大映画会社がインディーズ系出身の映画監督を採用し、これだけの資本を投下し、大作を作らせるということが力作の所以である。

映画監督になろうと志す者はかねてから下積みの助監督かなんかを長年経験し、４０歳くらいになってようやくメガホンをとることを許される、という封建的な映画システムから脱却して、こういう映画を撮ることができるということは大変結構な喜ばしいことだ。

ただただ残念でならにことは、こういう映画だ！というだけで終わっちゃっているところ。面白いけど映画的ではないなあ。