[コメント] タイムトラベラー・きのうから来た恋人(1999/米)
あの両親あってこそのアダム。彼は一人の紳士として、一生両親を尊敬するだろうし感謝し続けるだろう。自虐を含んだアメリカンな眼差しが出演者を通じて強烈に伝わってくる。フレイザーのロマンス話だけになっていないのは完成度の高い証拠。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ぜひとも「埋もれてはならぬ秀作」リストに加えたい作品。こんな邦題のおかげで話題にならないなんて悲しすぎるし、配給に対して無性に腹が立ってくる。アダムはタイムトラベルなんてしていないし、ましてや昨日から来てねぇっつの。
両親の愛情から感化されたアダムは本当に生き生きと描かれいる。35年のブランクではなく、35年で学んだ全てを現代アメリカにぶつけてくるという脚本の秀逸さには感動してしまう。イヴが受ける刺激は、「現代に生きるちょっとだらしない女性」を浮き彫りにさせる。またアダムが水爆の事実を父親に告げた後、父親が取った言動からは「過去は過去でも、その事実を抹消することは絶対にできない」という冷静な皮肉さえ感じ取ることが出来てしまう。勿論ロマンスな面も楽しいが、こういった強烈なメッセージも見ごたえがある作品だ。
子は親を見て育つと言いますが、本当にその通りだと思いますね。
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