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[コメント] 娼婦ベロニカ(1998/米)

女の意地とプライドと悲しみゆえの選択・・・彼女の人生は幸せだったといえるのだろうか。
まゆ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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ん年前のことを思い出した。 自分が納得のいかない理由で別れることになってしまった男。 その後の私。まるでマルコとベロニカのよう。(おいおい、そんなに美男美女じゃないって・・・)

あのとき、私は「見返してやろう、後悔させてやろう、あいつより有利に立ってやろう」そういう気持ちを少なからず持っていた。

ベロニカが娼婦になったのも、そうじゃないかしら。 多くの男性の賞賛を浴び、注目を受ける女性になってマルコの目を引きたい。 そこで言い寄ってきたら、「なによ、あんたなんか」って突き放す。 いかなる理由であれ、別れを選んだことを後悔させたかったのではないかしら。 それが、女のプライド、意地。

そして、突き放すならとことん突き放さなきゃって私は思う。 でも、それが女の弱さ。彼女は結局、マルコより有利にたったつもりがマルコに振り回されただけの人生だったのではないだろうか。

彼女のミスはあそこで娼婦の道を選んでしまったこと。そんな道を選んでも結局自分の心は晴れないのに。そんなこと、むなしいだけ。彼女の人生は決して幸せではなかったはず。

でもその女心が分からないこともないだけに、妙に気になる映画ではある。

(評価:★4)

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