[コメント] カッコーの巣の上で(1975/米)
《病院》と云う名の牢獄に、《入院》と云う名の鎖でつながれた、《患者》と云う名の囚人たち。
まず、患者たちを取り巻く環境に感じられる、真綿でがんじがらめに拘束されたような緩やかな閉塞感がスゴい。
そして、精神病患者を装うマクマーフィ(ジャック・ニコルソン)のしたたかな視線と、ラチェッド婦長(ルイーズ・フレッチャー)の冷ややかな視線と、ふたりの視線のぶつかり合いがスゴい。
さらに、ふたりの対立をもり立てる脇役陣の演技もスゴい。
刑務所を舞台にした『ショーシャンクの空に』の評価が高いが、精神病院を舞台にした本作と観比べてみるのもおもしろいと思う。
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