[コメント] 終身犯(1962/米)
二時間半にも及ぶ静的なドラマを手堅く見せきってしまうのだからフランケンハイマーの演出力はやはり大したものだ。中盤までは動物映画としても傑作。動物をこれほど繊細に扱った映画はあまりない。小鳥たちが独房内を飛び回る画面の現実的な幻想性!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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静的なドラマと云ったが、それだけに終盤突如として「戦争映画」に変貌するのにはたまげた。また、この戦闘シーンおよび序盤におけるバート・ランカスターの囚人ぶちのめし&看守殺害という数少ないアクションシーンの演出の濃密さは特筆もの。さすがフランケンハイマー。運動場のがらんとした空間把握も目を引く。また個人的には、本編が列車から始まること、ネヴィル・ブランドがおいしい役をもらっていることも嬉しい。
ところで、フランケンハイマーってよい意味でどこかアメリカ映画っぽくないところ、フランス映画的なところがあるような気がするんですが、これについては考え中です。
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