[コメント] 激動の昭和史 沖縄決戦(1971/日)
ひとつの島レベルではもはやない、本土決戦の幕開け。そしてそれは、かつて一王国をひらいた民族のジェノサイドである。
日本は単一民族国家だという。未だにそう言い張る人がいる。
愚かなことだ。
沖縄県民は琉球王国国民として、誇りとともに死ぬことを許されなかった。かつて海商王国を築き、アジアの国々と交流を持ちながらその文化と言語を取り上げられてしまった一民族は、日本民族の醜の御楯として死んでゆくことを強要された。ひめゆり部隊の少女たちは、その命を散らすまえに日本語の歌をしか思い出せず、それを口ずさんで自死していった。
犠牲者たちの中には、本土であればあるいは軍にかかわらず生きてゆけたかもしれない、女性や子供たちが大勢含まれていた。これこそが戦争犯罪ではないのか?
確かに、例えばアメリカやロシアのために我々が裁かれるのはお門違いだ。だが、大アジアの解放を謳い、発展途上民族の自立を助けるふりをしながら、「兄弟たち」を最後には自分の楯に使うというのでは情けなさ過ぎる。
沖縄のことを、彼らもまた我らのために苦しんだことを今年も思い出そう。我らの繁栄の礎となり、支えてくれた彼らのことを。
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