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[コメント] 伊豆の踊子(1963/日)

「活動に連れていってほしい」とあれほどねだっていたのに、願いが叶わなかったのは、映画好きとしては観ていて辛い・・・という細かい感想はさておき、幼い恋心をピシッと諦めさせた浪花千栄子の演技が大変に良かった。
青山実花

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







モノクロの現代場面が、回想場面になると鮮やかなカラーに変わる。モノクロとカラーを効果的に使った映画は沢山あるが、この作品もその一つと言えるだろう。老教授の記憶の中で、伊豆を旅したあの思い出は、いくつになっても美しい色つきの記憶として、心に深く刻み込まれているに違いない。

現在の高橋英樹しか知らない私には、彼があれほどのハンサムだった事に驚いた。レビューにも書いたが、浪花千栄子が非常に良い。旅芸人一座の年長者として、全体を仕切っていた。自分を多少卑下したかのような、腰の低い大坂志郎の演技も良かった。計算すると吉永小百合は公開時18歳か。16歳の役にしては多少大人びて見えるのはそのせいだろうが、少女から大人への過渡期に体験する淡い恋と不安定な精神状態をはそれなりに演じていたと思う。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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