[コメント] トト・ザ・ヒーロー(1991/独=仏=ベルギー)
絶妙な泣き笑いテイスト。
さすがにサーカスのピエロやってた経験のある監督、このバランス感覚は伊達ではないですね。湿っぽくなりそうになっても、「フンッ」と踏ん張って笑いにひっくり返す。芸人根性ここにありですナ。
巧みな展開でグイグイ引っ張ってって、うれしい事も悲しい事も面白く面白く語られていく。見終わった後に結局何も残らない事に気づいてちょっと空しくなる。そしてそれが主題だった事に気づく、「人生なんて空しいものサ」。それがわかってても、歌って笑って泣いてをリピートしてるうちに、何だか捨てたもんじゃないなって気分になってくる、「笑い飛ばすしかないか」。結局何から何まで監督に、周到に先回りされた事にあきれながらも、またリピートしちゃうんだろうなぁ。
ケレン味たっぷりというよりは、全篇ケレン味。面白いだけじゃないかと言われても、空っぽなのが主題だからしょーがない。でもこれっきりにしといてね(笑)。
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