コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ザ・デッド 「ダブリン市民」より(1987/米)

冒頭、各主要人物の到着と共に室内の空間把握を掴ませる上手さ。階段、洗面所、居間などを人物の移動やピアノの音で書き分けていく。また、舞踏会での、ゆっくりと回転していく踊りや歌の幸福感。食卓を囲んだ論議の数々も魅力的だ。そうした楽しさから一転、終盤は画面を闇が覆っていくが、厭世的な感じは受けず、むしろ諦観に満ちている。ラストシーンの寂寥。その飾り気のなさが美しい小品。
(★4 赤い戦車)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。