[コメント] フィツカラルド(1982/独)
前半は★5、後半は★3
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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深夜、青白く浮かび上がるオペラハウスに船を漕ぎ着け、汗まみれ油まみれの姿で、券はないが観覧させろとごねるクラウスキンスキーを見ただけで、胸は期待に溢れ、ニコニコとドキドキが止まらなかった。 話が進んでいくにつれ、クラウスキンスキー演じるフィッツカラルドがドンキホーテのような男であることがわかる。これは面白い。頬は緩むばかりであった。 女郎小屋を営む妻との睦まじい関係も大好きだ。
ただ、首狩族がフィッツカラルドの船を神の船と考え乗り込んでくる辺りで興が冷め、首狩族の助けを得て山を越える辺りでは自然破壊しすぎだよと引き気味になる。 続く川下りの映像的な豪快さにはよく撮ったなぁと感心したが、感動や胸に迫るものはない。 このような流れの中で船上オペラを見せられても感動や胸に迫るものは相当程度減殺されてしまった。
こうなってくると後半で見るべき点は映像の美しさにしかないと言っても過言ではない。 夕暮れのアマゾン、満月にかかる薄雲、暗がりの中で光る羽虫、闇に溶ける乗組員、スローモーションで映し出される大河の流れ、そして様々な表情を見せる川面。 その他にも挙げるべきシーンはあろうが、とりあえず今思い出せるだけでもこれだけある。
以上総合すると、前半は★5、後半は★3。 妻との絡みがもう少し見たかった。
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