[コメント] 無頼の谷(1952/米)
ファーストカットがアーサー・ケネディのキスシーンという唐突な幕開け。こゝからラストまで全体に短いプロットをキビキビと繋いでフリッツ・ラングらしい必要十分な構成と、演出の経済性を強く感じる。また本作のハル・モーアのディートリッヒに対する照明はちょっと奇跡的じゃないか。
中盤でディートリッヒの歌唱シーンがあるが、とても50歳には見えない。と云って、これ見よがしの照明でもないというところが凄いのだ。またこのシーンのカッティングも見事だ。ラストの決闘シーンもあっと云う間だが、タイトな演出でこれまた見事なもんだ。保安官がアーサー・ケネディの手を見て「馬を扱う人の手だ」と云う西部劇ファンを唸らせるような部分もあり、ラングの最良作では無いかも知れないが充分に傑作と云っていいと思う。
#悪党仲間にはジャック・イーラム、ジョージ・リーブス(スーパーマン)、フランク・ファーガソン(プリーチャーと呼ばれる)らがいる。ジャック・イーラムが若くてハンサム(?)。この頃は真面目に悪役を演じている。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。