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[コメント] 不良少女モニカ(1952/スウェーデン)

ハリエット・アンデルソンは憎めない、忘れられないというラーシュ・エクボルイの感慨を半ば強引に共有させられてしまうひと夏の思い出。不良少年少女映画の嚆矢にして完成形。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
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陸に戻って結婚して、万事目出度しで終わったのかと思った。ここからどっちへ話を持って行くかは正に作家性の出る処で、本作はヤルセナキオの世界に近似、人は変われないという諦念に至る。しかしそれは諦念だろうか。むしろ相変わらずの憧憬に近いのではないだろうか。愛情とか同情とかその他色んなものが複層的に畳み込まれている。

序盤は千石規子さんみたいだったアンデルソンが後半に進むにつれて美人になるのは基本テクなんだろうけど的確。健康な姿態は盗みに入るブルジョア家庭の娘と対照され、その奔放さが際立っている。撮影は全般に『夏の遊び』より先祖返りしている印象。

不良(非行)未成年を扱って新しかった、とは歴史的に強調すべきなんだろう。ハリウッドで『暴力教室』や『理由なき反抗』が撮られたのは55年。『大人は判ってくれない』は59年。『長距離ランナーの孤独』は62年。当然に本作の評判が先にあった(『新学期 操行ゼロ』(33年)は破格な前例)。不良少年少女映画はここから爆発的に広まったのだ。ゴダールは本作のオリジナリティを『国民の創生』に並べて絶賛している。

(評価:★5)

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