[コメント] 吸血鬼ノスフェラトゥ(1922/独)
出た!!セピア色の怪人!生物学的に裏付け(?)された極めて不健康そうな吸血鬼の容姿は妙に説得力あり(というかどこかお洒落でさえある).
たいした知識もなく「鼠はボロ布とパン屑が反応して湧き出るもの」と考えられていたような時代.みな疫病の真の正体など分からないから,いつしかこんな化け物が生まれ出てきたのも仕方がないお話し.ここでの吸血鬼はペストの化身だから当然,筋骨隆々であるはずもないわけで….
ところでこの映画の制作は1922年.当時のドイツは今まさに奇才が跋扈し,科学,医学,工学…あらゆる分野で世界の先端を突っ走ろうとしていたわけですね(その後の運命も知らずに).劇中,やや科学的説明に走るシーンがありますが,なるほどこの作品はそんな現代への扉を大きく開いたドイツならではの「無知なる過去への決別」の意味がこもっているように思いました.それをこれまた当時流行の先端であった「映画」で表現したのですねぇ.
どうですか,これってそう思うとなかなか良くできていますよね!
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