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[コメント] ショック集団(1963/米)

本作も顔アップの切り返しが主体。やっぱり、私は顔アップが好みじゃないと痛感する。また、モノローグ過多もそう。殺人事件の取材で精神病院に潜入する記者、ピーター・ブレックのお話。
ゑぎ

 モノローグは主人公ブレックの心の声だが、横になったブレックの側に、恋人のコンスタンス・タワーズが、小人のようになって、二重露光で出現し、耳元にささやく、といった演出もあり、この時点で、主人公も頭がオカシイと思わせる。いや、コンスタンス・タワーズはヌードダンサーなのだが、既に冒頭近くのダンスシーンが、ポンポンのようなショールを使った下品なダンスで、タワーズがいちばんオカシイんじゃないかと思いながら見てしまった。ただし、このカットは、いったん引いてロングショットになり、また寄るという、カメラワークは見事なカットだ。

 殺人事件の目撃証人が院内に3人おり、いずれも、一瞬正気に戻るので、そのタイミングで犯人の名前を聞き出そうとする。

 一人目はジェームズ・ベストで、南北戦争マニア。南軍歌ディキシーにやたらと反応する。また、朝鮮戦争従軍経験を語る。捕虜になり、洗脳されたが、ビッグ・レッド・ワン(第一歩兵師団)の軍曹に合って影響を受けた、と云う。あるいは、日本の思い出を語る場面では、鎌倉大仏、浅草松屋の屋上遊園地、富士山のカラーフィルムがフラッシュバックで挿入される(『東京暗黒街・竹の家』で撮影したストックフィルムだと分かる)。

 二人目は黒人学生のハリー・ローデス。学内での差別が原因で倒錯し、逆に、自分が差別者側、白人至上主義者でKKKだと思い込んでいる。アマゾンのピラニアの牙で脚に傷をつけると、白人の血になる、と主張する場面も、フラッシュバックでカラーフィルムの記録映像が使われている。

 そして、三人目がジーン・エヴァンス。ノーベル物理学賞受賞者、というたいそうな設定だが、6歳児に退行してしまっているのだ。つまり、おっさんの6歳児演技を見せられるワケで、コワモテのルックスなのでギャップが面白かろう、という狙いなのだろうが、さすがにこの造型は、あざといと思う。

 という訳で、プロットの奇矯さは強烈だし、テーマ性の面白さ、という部分も理解できるが、少々作り過ぎのイヤラシさも感じてしまう。そんな中で、一番良いと思ったシーンは、主人公が、性依存の女性患者たちの部屋に入り込んでしまうシーンだ。一人の女が「いとしのボニー My Bonnie Lies Over The Ocean」を唄い始め、ゆっくりと間を取って、女たちが襲って来る、という演出がいい。

(評価:★3)

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