80年代と言ったら、よくも悪くもB級ホラーが横行した時代。そんな中でもなかなか正統派な吸血鬼ホラーだなと感じました。

ティーン向けなのかなと思って見ると、かなりVFXの出来がいい。人間がドロドロに溶けたり、犬から人間に変わったり……というか作ってる方も楽しかったのか見せつけたかったのか（尺が足りなかったのか）、その手のシーンがやたらに長いんだよな。

VFXが堪能できた分、そういうところは緊張感を欠いたような気もして残念。

でも、作品の質を押し上げる要素として、ロディ・マクドウォール演じる落ち目の役者が息を吹き返していく様を嫌味なく、でしゃばる事無くホラーの中の付加要素として、自然に入れてるのは、なかなかの腕前だなと。

小学生の頃に見た時は単に“怖い”ことだけを期待したので、さして面白い映画とも思わなかったけども、逆に今見た方が多少恐ろしさも感じ、作品の出来も判って楽しめて、とても新鮮に感じた。意外とオトナの映画なのか（笑）。

あと、これは個人的な事だが、何でヴァンパイアって女性を誘惑するシーンが多いのに、まず美形がやる事がないのか……。『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のレスタトぐらいしかカッコよくないよな……。

と、学生時分から考えている今日この頃（笑）。