[コメント] クルージング(1980/米)
70年代のサスペンス特有の雰囲気が色濃く残っていて大変良いです。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストのアル・パチーノの一瞬の表情がとても印象的だった。彼がゲイに傾倒していく描写が希薄だったので少し驚いた。そのへんをもっと丁寧に描いていればよかったのかもしれないが、それだったら随分ありきたりな感じがすると思う。最初から最後までそっけなくいくというこのやりかたは少なくとも僕にとっては心地よかった。
またそういうやり方のほうがリアリティがあるだろう。あんまりネチネチとアルの心理的葛藤を描くよりもさらりとやるほうが、ゲイが日常の中に普通に存在しているものと印象づけられるのではないか(例えば『クイルズ』あたりと比較されたい)。
話自体はとても(映画としては)ありがちだと思う。今こんな作品をつくってもありきたりの一言で片付きそうだ。この作品が特別たりえているのは、やはりこの時代(70年代)独特の乾いた画調のせいではないだろうか。たんに画像が劣化してるだけかもしれないが。
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